止まり木の憂鬱

窓から入る夜風が肌寒い
横に並んで見る夜空

久しぶりの再会なのにお互い黙ったまま



何を話していいか分からずに寄せた肩





その布越しに伝わる温もりだけが

辰馬が俺の傍にいるという確かな証





嬉しくて切なくて胸が苦しい

こんな俺の気も知らないで辰馬は嬉しそうに空を見ている



空を恋する鳥の様に





悔しい事に

俺が好きなのはそんな辰馬の瞳だったりする



星の様にキラキラと輝く瞳



それが見たくて辰馬を空に行かせたのかも

…なんて思ったり





一人で悶々と考えてたら辰馬が顔を覗き込んでた



どういたちや？



くるくるの目



あーもー駄目だやられてるよ俺…



ごまかす様にヘッドロックをかけ奴の首を締め上げる



な…何するがや～…



途切れ途切れの細い声を聞きながらモジャモジャ頭をグシャグシャに混ぜた



やっぱ可愛いぜコノヤロー